こんな疑問をお持ちのあなたに
- キャンプ道具のペグっていつ必要になるの?
- たくさんあるペグの種類から何を選べばいいの?
- ペグを上手に使うコツはある?
キャンプについて調べ始めたけど、テントを建てるにはどうやらペグというものが必要らしい。
ペグはキャンプに必要とされるものの一つです。
テントやタープなどを地面に固定するために使う杭の一種がペグですが、
普段の生活で杭なんて使わないからなんのことやらと思う方も多いのではと思います。
でもこのペグ、地味な道具ながらキャンプではものすごく重要な役割を果たすんです。
恥ずかしながら筆者はペグ選びを適当にしてしまったばかりに、
キャンプ場であわやキャンプを大失敗しかけた苦い思い出があります。
そうした失敗談をふまえ、この記事ではキャンプ設営におけるペグ選びの重要性と、初心者キャンパーはこれさえ買えばとりあえずOKという最強のペグについて解説します。
最強のペグと適切な使い方を知れば、大抵のキャンプ場で安心してキャンプを楽しめるようになります。
ぜひ、ご一読ください!
初心者向け最強ペグ=鍛造ペグ
いきなり結論ですが、
初心者が初めてのキャンプで失敗しないために選ぶべき最強のペグは、鍛造ペグです。
なぜなら手頃な価格で購入できて、対応できる地面が最も多いからです。
軽さ、サイズ、形、値段などペグ選びには色々な視点があるものの、必ず必要になるのが地面に突き刺せるだけの頑丈さです。
頑丈なペグなら岩が多い場所でも曲がったり折れたりせず、一度打ち込めばしっかりと固定することができます。
ペグには他にも沢山種類があるけど、本当に鍛造ペグ一択なの?
そんな疑問が当然湧いてきますよね。
そんな方向けに、各ペグの特徴を一覧にまとめておきます。
項目 | 鍛造ペグ | チタン合金ペグ | アルミ合金ペグ | プラスチックペグ |
---|---|---|---|---|
頑丈さ | ||||
軽さ | ||||
価格 | ||||
耐食性 | 錆び注意 | 錆びにくい | 錆びにくい | 錆びない |
ペグの形 | 特徴 |
---|---|
ピンペグ | 金属の棒を曲げたペグ 安さと軽さはトップクラス |
ネイルペグ | まっすぐかつ、先が鋭くとがったペグ 釘のようにハンマーで地面に打ち込みやすい |
U字V字ペグ | 断面がU字やV字になったペグ 地中で地面と接する面積が広く、抜けにくい ただし地面へ打ち込みにくい 砂地や雪上で活躍する |
X字Y字ペグ | 断面がX字やY字になったペグ 地中での接地面積が広いので、抜けにくい 比較的汎用性が高そうだが、 硬い地面だとあっさり折れてしまうことも |
鍛造ペグ | 金属を叩いて鍛え、強度を増したペグ 曲がりにくく、欠けにくい特徴があり 重たいハンマーでガンガン打ち込める 石だらけの地面であっても、これがあれば安心 |
これをみれば、鍛造ペグは重いという点だけ許容できれば、頑丈さがトップクラスで使いやすいペグだという事が分かってもらえるのではないでしょうか!
一方でチタン合金ペグは同等の頑丈さを持ちつつ軽量さを兼ね備えているので、最強といえばチタン!という方も中にはいると思います。
それは確かで、めったに折れない頑丈さを兼ね備えつつ軽量という点でチタン合金ペグを使うのはおすすめです。
でもペグにかける費用をある程度まで抑え込みたいなら、
確実に刺さるレベルの頑丈さと、同じ頑丈さでも比較的安めに買える鍛造ペグを買うのが、
初心者の方にとってはお財布にやさしくおすすめできます。
もしチタン合金ペグを使いたいのであれば、以下のペグたちがオススメになります。
鍛造ペグを選ばなかった筆者の末路
キャンプ初心者にこそ、最強のペグあらため鍛造ペグを使うことをおすすめします。
なぜならキャンプ初心者にとって最もトラブルが起きやすい設営シーンの成功率と直結するからです。
具体例として筆者の失敗談をひとつ紹介させてください。
筆者は社会人になって初めて、自分ですべてのキャンプ道具を準備するという経験をしました。
それ以前にもキャンプの経験はたくさんしてきた筆者ですが、正直言って与えられた備品でキャンプすることがほとんどだったと思います。
そんな中、いざ自分のお金でキャンプ道具を揃える事になった際、一つの葛藤が生まれました。
お金、節約したい。
ペグは必要だけど、安いやつで十分じゃないか?
そんな考えで、安売りされていたアルミ製のペグを購入しました。
その結果が大失敗。
ペグを初使用したキャンプでたまたま硬い地面にあたり、
用意したペグはまったく地面に突き立てられませんでした。
キャンプ初心者の友達連れで、雨が降り始める夕暮れにテントを建てようとしていた矢先の出来事です。
控えめに言って内心めちゃくちゃ焦りました。
このままテントも建てられず雨に濡れて終わるキャンプになるんじゃないかと・・・。
なりふり構わず力任せに打ち込んだ結果、なんとかペグは地面に刺さってテントは建てられました。
でも、ペグ達のほとんどは頭が潰れたり、折れ曲がったり、欠けたりといった使い物にならない状態に。
結局そのペグは1度しか使わずに買い換える羽目になりました。
なぜこんなことになってしまったのか、
それはペグと地面の相性が悪かったのと、筆者のペグに対する知識が甘かったからです。
筆者が使って失敗したペグは、アルミ製のY字ペグと呼ばれるものです。
断面がY字になったペグにより、刺した地面との接触面を増えて抜けにくくなります。
硬い地面に使うよりは、芝生などのある程度の柔らかさを持った地面と相性が良いという代物です。
こうした知識を知らず、初めてのキャンプ場がどんな地面をしているかという下調べをせず、芝生向けのペグを持って行ったということがかなりの暴挙だったと今では思います。
こんな体験を踏まえて筆者は、キャンプ場の地面について事前情報を集めるようになり、その上で汎用性が最強クラスの鍛造ペグを選ぶようになりました。
とはいえ、最強と言われると、なんだか尻込みしてしまう気持ちはわかります。
気軽にキャンプを始めたいのに、ガチ感のある道具を購入するのって抵抗ありますよね。
でも、ペグ選びに失敗してしまうことは、キャンプでは死活問題です。
わざわざキャンプ場まで行ってテントを立てられなかったらと考えると、ゾッとしないでしょうか。
安価なペグは探せばいくらでもありますが、それぞれ得意な地形が決まっています。
でも、芝地もあれば砂地もあるようにキャンプ場はどこでも同じような地面をしているわけではありません。
安価なペグを適材適所で使いこなすのは、実はかなり難易度が高いことなんです。
キャンプを続ける限りはいつかは鍛造ペグが必要な地面に出会います。
まずはちょっとだけお金をかけて、超汎用性の高い最強ペグを選んでおくのがおすすめです!
キャンプでの失敗を防ぐためなら、初心者にとってもかなりコスパが高い選択だと言えます!
鍛造ペグ導入時に考えるべきこと5選
鍛造ペグを使えばキャンプの設営時にかなり心強いです。
鍛造ペグを導入する場合には、考えるべきことがいくつかあります。
これらを知っておけば、初心者でも鍛造ペグをしっかり使いこなせるでしょう!
- 鍛造ペグを選ぶ:おすすめはソリステorエリステ
- 鍛造ペグの打ち込み方を知る:金属ペグハンマーを使おう
- 鍛造ペグの抜き方を知る:ペグを抜くための工夫は必須
- 鍛造ペグの苦手分野に対応する:ゆるい地面で固定する方法
- ペグを管理する:泥落としとペグケースがあると良い
早速見ていきましょう。
鍛造ペグを選ぶ:おすすめはソリステorエリステ
まずは自分の使うテントやタープにあわせて鍛造ペグを選びましょう。
ポイントになるのは長さと何本必要になるかです。
長さの選び方
ペグの長さが長いほど、地面にペグダウンしたときにロープからの引っ張りに耐える力があがるので、
設営時に必要な強度に合わせて長さを選ぶ必要があります。
自立式テントや1人用の小さなタープであれば、20cm前後のペグで設営できるでしょう。
一方ワンポールテントや4mx4mを超える大きなタープになると、設営に必要な強度や風に吹かれたときの踏ん張りが必要になってくるので、30cm前後のペグが欲しくなってきます。
結論、設営したいものを考えて20㎝ or 30cm近いペグを選んでおけば間違いありません。
買う本数の決め方
鍛造ペグはペグの中でも価格が高めなので、いきなりたくさんの本数を揃えるのは厳しいケースもあると思います。
まずは設営に最低限必要な分だけ揃えても良いでしょう。
ペグの必要数量は、テントやタープの形状によってかなり変わってきますが、テントやタープひとつあたりで8本前後あれば最低限の設営ができるでしょう。
さらに本数を絞りたい場合は、テントやタープをメインで支えるペグだけでも鍛造にしておくと、安心感が段違いです。
どの鍛造ペグを買うか選ぶ
ペグを初めて買うのであれば、おすすめは鍛造ペグとして定番のソリッドステークかエリッゼステークです。
界隈ではソリステ、エリステの愛称で呼ばれる事もあります。
順番に特徴を見ていきましょう。
ソリッドステーク
ソリッドステークは鍛造ペグの元祖で、
- 硬い地面に打ち込める頑丈さ
- ハンマーで叩きやすいヘッド形状
- ロープを引っ掛けやすい大きなフック
が特徴。
ソリッドステークには製造元のスノーピークブランドの信頼性に加えて、
販売当初から20年以上キャンパーに使われ続けている実績があります。
エリッゼステーク
エリッゼステークは
- ソリッドステーク同様の頑丈さ
- 地中でペグが回転しない楕円形の断面構造
- カラーバリエーション豊富
- ロープを引っ掛けやすいフック
とこちらも使いやすい特長を兼ね備えています。
ソリッドステークに迫る使い勝手と、より比較的安価な点で支持を得ているペグになります。
参考までに、
エリッゼステークの18cmは1本350円〜
ソリッドステークの20cmは1本450円〜と、
一本あたり100円程度の価格差があります。
筆者は初めての鍛造ペグとしてエリッゼステークを購入してから10年弱が経とうとしていますが、
どんな地面にも太刀打ちできる実績と安心感があり、買ってよかったと思っています。
ハードな使い方をしている自覚はありますが、未だに一本も壊れずに使い続けられている点もものすごくポイント高いです。
価格差を念頭に置き、形状やデザイン、ブランドの好みと合わせて購入しましょう!
どちらを買ってもペグとして最強なのは変わりありません!
鍛造ペグの打ち込み方を知る:金属ペグハンマーを使おう
鍛造ペグを地面に打ち込む際は以下のポイントに気をつけます。
- フックが地面に触れるくらいに打ち込む
ペグが抜けにくく、ロープも外れにくくなります - ロープとペグに角度を付ける
ロープが引っ張られた際にペグが抜けにくくなります - 中々刺さらない場合は刺す場所をズラす
直下に大きな石がある可能性があるので、数センチでいいのでズラしてみるとすんなり刺さるかもしれません
ペグの打ち込みの際に重要なのが、何を使ってペグを打ち込むかです。
ハンマーといってもプラスチック製やゴム製、金属製と、形にも色々あります。
筆者がおすすめするのは、重たいヘッド部分を持った金属製ハンマーです。
なぜならヘッド部分を硬い素材にしておかないと、頑丈な鍛造ペグの頭を叩いても逆にハンマーが壊れてしまう可能性があるからです。
またヘッドが重たければ、自分の力をあまり使わずにハンマーの重みを利用してペグを打ち込む事ができます。
同じ金属製でも金属板を曲げて作ったようなタイプがありますが、
それよりもヘッド部分がみっちり金属で詰まったものがおすすめです。
鍛造ペグの抜き方を知る:ペグを抜くための工夫は必須
設営時に使ったペグは最終的に撤収時に抜くことになります。
鍛造ペグをしっかり地面に打ち込んだ場合、素手で引き抜くのは至難の業です。
手を怪我する可能性もあるので、素直に道具に頼りましょう。
おすすめは、ペグ抜き用のフックを使う方法です。
エリッゼステークもソリッドステークもペグの穴にフックを引っ掛けて引き抜きます。
引き抜きにくい時はペグを軸方向にグリグリと回しながら引き抜くようにするとすんなりいくはずです。
ペグ抜きフックを持っていない場合はどうすれば?
その場合もなんとかなるので安心してください。
実際、筆者もペグ抜きフックなしで工夫して抜くことがよくあります。
具体的には、鍛造ペグを使ってペグ抜きフックなしで抜くことができます。
ペグの先側を持ち、フックを抜かれる側のペグの穴に引っ掛けます。
刺したペグの軸方向に回してから引き抜くようにすると、簡単に抜く事ができます。
力を込めてもペグが回らない場合には、引っ掛けたほうのペグを長めに持ってテコの原理で回すようにしてみてください。
もしくはペグの穴にペグ抜き用ペグの芯部分を通し、T字にして両手で回すのもおすすめです
このやり方は余分なペグが1本あれば使えるので、非常におすすめです。
ペグ抜きを持っていない場合には、1本だけペグ抜き用のペグを残しておくとよいでしょう。
鍛造ペグのような丈夫なペグ限定の方法です
アルミペグなどの柔らかいペグをこの方法で使うと簡単に曲がってしまうので注意してください
鍛造ペグの苦手分野に対応する:ゆるい地面で固定する方法
鍛造ペグには一部苦手な地面がありますので、極力そういった地形は避けましょう。
具体的には、砂地や雪上などの地面がゆるい場所ではうまく地面に噛み合わず、刺しても抜けてしまいます。
地面にペグを効かせるためには、ある程度ペグの表面積が必要です。
鍛造ペグはペグの中でも比較的太い方ではありますが、ゆるすぎる地面には太さが不十分なんです。
鍛造ペグを使う場合には、ビーチや雪上など明らかに地面が柔らかいキャンプ場は避けたほうが良いでしょう。
ただしキャンプを続けていれば、意図せずにゆるい地面に遭遇してしまうこともあると思います。
そんな場合には、以下の方法で対処できるかもしれません。
- ペグを2本クロス状に差し込む
- ペグを十字にして地面に埋め込む
- 刺したペグの上に重たい石を乗せる
- 動かない構造物にペグを引っ掛ける
キャンプ場の周辺にあるものを活用すればその場を乗り切ることもできますので、頭の片隅においておきましょう。
ペグを管理する:泥落としとペグケースがあると良い
ペグは地面に突き刺すものなので、どうしても泥汚れが付着します。
しっとりした地面だと、抜いたペグに泥がたくさんついていてきてしまいます。
鍛造ペグは表面を塗装してあるものがほとんどですが、泥をつけたままにしておくと塗装が剥げた部分からサビが広がってしまうので注意しましょう。
ペグには泥がつくことをあらかじめ見越して、ペグの泥を落とす道具と、ある程度中が汚れても平気なケースを準備するとよいでしょう。
こうしたペグ管理用の道具があると、設営、撤収時のストレスが軽減されます。
自分なりの使いやすいものをぜひ取り入れてみてください。
まとめ
当記事では以下内容について解説しました。
本記事の内容をおさらい
メインで使うペグに最強のペグを選んでおけば、あらゆる環境でキャンプすることができます。
ぜひこの記事を読み込んで、ペグの選び方使い方を自分のものにしてくださいね!
以上お付き合いいただきありがとうございました。
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